プラント(工場・製鉄所など)では、タンクの設備が必要なところもあるでしょう。
タンクは、さまざまな分野で液体や固形物、粉粒体などの生産・貯蔵・保存などに使われています。
タンクはプラントに欠かせないものですが、どのメーカーを選べばいいのか、どういったメーカーが製作しているのか分からないという方も多いかもしれません。
ここでは、タンクの用途や種類、製作している会社などを紹介します。
目次
機械用のタンクは、大きく分けると「燃料タンク」と「作動油タンク」の2種類があります。燃料タンクは、主に軽油を蓄えておくのが用途となっており、機械を作動させるエンジンの稼働のために設置します。
中は空洞なので、タンクの中では比較的単純な加工で製作できるのが特徴です。
作動油タンクは、工場などで使用するオイルを抽出したり戻したりする用途があります。
作動油タンクは、燃料タンクよりも複雑な構造になっているため、漏れのないように溶接するには優れた技術力が必要です。
機械用タンクの製作は、どういった会社が行っているのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
専門的な加工業なので、タンク製作専門の会社しか作っていないイメージがあるかもしれませんが、実はあらゆる会社が製作を手掛けています。
機械用タンクの製作は、以下のような会社が行っています。
このように、タンクの加工・製作を専門に行っている会社だけではなく、プラスチックや金属、ステンレスなどを加工する会社やプラント工事の部品製造を行う会社も含まれます。
また、実際にプラント工事を行う会社も、機械用タンクの製作を行っています。
機械用タンクを製作する会社はたくさんあるので、どこに依頼すればいいか分からない方も多いかもしれません。
タンクを製作する会社は、それぞれに扱っている素材や加工できるサイズが異なります。
また、専門性にも違いがあり、用途に適した素材の選別をしてくれる会社から、依頼された素材で製作するというだけの会社もあります。
つまり、どの段階から製作を依頼したいのかによって、選ぶ会社も変わってくるのです。
タンク製作の相談から始める場合は、タンク製作専門の会社を。
素材からサイズまで全て決まっているのであれば、その素材を扱っている会社というように、自社の希望に合った会社から選ぶことをおすすめします。
機械用タンクを製作する会社は、他の事業と並行して製作を行っているところも少なくありません。
もちろん、タンク作りの知識や技術を持った職人が製作を行いますが、それでも他の仕事も請け負っている場合は、タンク作りの技術が低い可能性もあります。
タンクは、漏洩が許されないため、溶接はかなり高度な技術が要求されます。
そのため、ただ「製作をしているから」で選ぶのではなく、タンク作りの実績やタンクに関する専門知識を持っている会社を選ぶようにしましょう。
タンク製作は、高い技術が必要です。
専門的な知識と、確かな製作技術を持った職人がタンク作りを手掛けています。
ここでは、そのタンクがどのような流れで作られているかを紹介します。
板状の金属やステンレスなどの素材を、指定した寸法に切断します。
切断した素材をロール機で丸めて、タンクの胴体部分を作ります。
ここでは、真円を正確に出せる技術が必要となりますが、ほとんどの場合、精度が高いロール機を使用して加工します。
ロール加工をした胴体部を、職人もしくは自動溶接機で繋ぎます。
溶接した部分(溶接ビード)を滑らかにするため、直線潰しロール機を使って潰し加工を施します。
胴体部と鏡部を、アルゴン溶接などの技術を使って繋いでいきます。
この段階では、素材を溶かして繋いだ後、図面をもとに寸法検査も行います。
溶接した部分の溶接ビードをカットし、さらに滑らかにするため研磨処理を施します。
タンク内、タンク外のキズやツヤなど外観の検査を行います。
研磨処理をしても落し切れない溶接焼けを、スケーラを使って取り除きます。
研磨処理によって発生するバフ粉や汚れを洗浄し、アルコールでタンクを磨き上げます。
タンクの種類によって、液面計やドレンポートなどの継手類を組み込み、図面をもとに寸法検査と圧力検査を行います。
図面のとおりにタンクが仕上がっているか、最終検査を行い、問題がなければ梱包をします。
機械用タンクというのは、溶接だけを行うシンプルなものもあれば、複雑な設計になっているものもあります。
ただし、どのようなタンクであっても、「漏れてはいけない」ということは共通しています。
つまり、タンク製作は加工技術がとても重要になるので、信頼できる会社を選ぶことが大切です。
当社はプラント配管&タンクの全てを担っています。
タンクに関するご要望は、ぜひご相談ください。