配管工は、技術職というイメージはあるものの、資格があるのかどうかは知らないという方も多いのではないでしょうか。
配管工事を依頼する際、資格が必要なのであれば、資格を保有している配管工が在職しているという基準で選べますが、不要であれば選ぶ基準を変えなければなりません。
ここでは、配管工に資格は必要なのか、また資格の一覧や難易度を紹介します。
目次
結論からいうと、配管工は資格を持っていなくても働くことはできます。
大雑把な言い方になりますが、現場経験を積んでいけば配管工になれます。
とはいえ、配管工を目指す人で資格を持っていない人はほぼいません。
配管工というのは、給水や排水、ガス、空調などあらゆる分野に携わるので、配管工事を行う技術だけでなく、各分野の専門知識も必要になります。
何も分からないまま配管工の世界に飛び込んだ場合、現場での実務経験よりも、まずは専門知識を覚えることから始めなければならないほど、特殊な業務なのです。
資格があれば、たとえ技術を持っていなくても自分の力量を証明できますし、転職の際には有利な条件で採用してもらえる可能性もあります。
そのため、配管工は資格不要で働くことができるとしても、ほとんどの職人は資格を持っているのです。
配管工として働くために役立つ資格はいろいろありますが、ここでは持っておくべき資格を一覧で紹介します。
資格 | 取得するべき理由 | 難易度 |
配管技能士 | 試験勉強が、そのまま現場で役立つ・キャリアアップが可能 | 高(※) |
給水装置工事主任技術者 | 衛生配管工事で役立つ・キャリアアップが可能 | 中 |
管工事施工管理技士 | 専任技術者、主任技術者、監理技術者として働ける | 高 |
作業環境測定士 | 作業環境の改善に役立つ・業務の幅が広がる | 高 |
※配管技能士は、3級・2級・1級の順番で難易度が高くなります。
いずれの資格も国家試験なので、難易度はそれなりに高くなりますが、現場経験を積んでいれば受験資格を満たせることもあるため、取得を目指すのはキャリアアップに繋がります。
では、それぞれの資格の取得条件や仕事内容を具体的にみていきましょう。
配管技能士は、配管工として働く上で最も必要な資格といわれています。
1級から3級までの等級があり、難易度が最も高いのは1級、次いで2級、3級となっています。
また、「建築配管作業」と「プラント配管作業」に区分されているので、戸建てやアパート、施設など一般的な建設現場で働くのであれば、建築配管作業を。
工場などプラント系配管工事の現場で働くのであれば、プラント配管作業を選びます。
3級は誰でも受験可能ですが、2級からは2年以上の実務経験もしくは3級合格の学歴が必要です。
1級は7年以上の実務経験もしくは2級合格後2年以上の実務経験、3級合格後4年以上の実務経験が必須となるので、2級以上は受験条件を満たしておく必要があります。
配管技能士は、2級以上は実務経験が必要となります。
施工技術が身に付くのはもちろん、図面の読み方も習得できるので、資格取得を目指すことがそのまま仕事のスキルアップに繋がるのが魅力です。
また、1級に合格すれば管工事の専任技術者としても働けるので、配管工を目指す方はぜひ取得しておきたい資格といえるでしょう。
配管工事の中でも、特に需要が高いのが給水装置の工事なので、給水装置工事主任技術者も配管工におすすめの資格となります。
この資格は、給水装置を適切に管理すること、状態を維持することがメイン業務になりますが、その一端を配管工が担っているので、仕事に役立てることが可能です。
給水装置工事主任技術者は、生労働大臣が実施する国家試験になるため難易度は高いですが、試験に合格すれば給水装置工事主任技術者として働けます。
そのため、配管工としてはもちろん水道事業者や建設会社、ビル管理会社などでも働くことが可能になります。
管工事施工管理技士は、配管技能士の上位資格であり、施工や工程、安全管理を担うスペシャリストとなる資格です。
管工事施工管理技士は、管工事の現場では絶対的に必要で、現場全体の指揮をする役割も持っています。
管工事施工管理技士は、大学で所定の学科を卒業し、実務経験を積んでいないと受験できないためかなり難易度傍各なります。
区分は1級、2級に分かれており、どちらも一次試験と二次試験があります。
どの試験に合格するかで名乗れる区別が異なりますが、受験条件を満たしているのであれば、1級管工事施工管理技士の取得を目指すのがベストです。
作業環境測定士は、作業員が安全に働ける作業環境を整え、健康を守ることが仕事です。
具体的には、有害な物質を測定し、分析を行うことで作業環境の改善を推進していくのが仕事となります。
専門性が高く、物質や測定などを習熟していなければならず、受験資格は学歴と実務経験の両方が要件となります。
そのため試験の難易度は高いですが、有害物質と隣り合わせで働く配管工の現場では、重要な役割を担う資格なので、より仕事にやりがいを持てるようになるでしょう。
配管工は、資格不要の職種です。
取得しておいた方が良い資格やスキルアップ、キャリアアップに役立つ資格があるので、資格を取得している配管工であれば安心して工事を任せることができます。
とはいえ、どの会社のどの配管工が資格を持っているのかを調べるのは大変です。
当社には専任の職人がいるので、配管工の仕事はぜひ当社にご依頼ください。